六限の図書館
Vol.7 ワークショップ 『Super Collectable Notes 製本部のノート屋さん』
初めてワークショップを開催しました。図書館カウンター前にたくさんの種類の紙が並べられ,そこから好きなものを自由に選んでオリジナルノートを作成するワークショップです。限定版宮城大学オリジナルプリント用紙もあり,開催時間の前から図書館で待っていてくれた方や毎日来てくれた方,自分達でオリジナルの表紙をつくってきてくれた方々もいました。つくったノートは約160冊,用意した用紙はすべてなくなりました。とにかく“楽しい”という感想ばかりで,またやってほしいという意見もたくさんいただきました。いつかまたリクエストにお応えできればと思います。
最終日には,このワークショップの企画・運営を行っている「製本部」から斧澤未知子さん,菊地充洋さん,根朋子さん,冨田小緒里さんの4人をゲストにトークイベントを開催し,今までの活動や印刷加工・デザインなどに関するいろいろなお話をしていただきました。
ワークショップ | 開催日: 2016年4月20日(水)~22日(金)12:00~18:00 |
---|---|
トークイベント | 開催日: 2016年4月22日(金) 18:00~19:30 |
《ゲスト・プロフィール》 「製本部」(せいほんぶ)
仙台市若林区六丁の目の印刷団地の若手職人たちと、卸町のクリエイティブ・シェアオフィス「TRUNK」に入居しているデザイナーたちの有志によって始めた、印刷・製本・デザインをめぐって活動する部活です。
印刷加工とデザインについて職人とデザイナーが興味を共有することから始まったこの部活は、試行錯誤の活動を通して、活動自体の幅もメンバーの幅も広げながら活動を続けています。
http://uxoxo.info/seihonbu/
※製本部に関する情報は、イベント開催当時(2016年4月)のものです。
〈製本部〉トークイベントメンバープロフィール
斧澤未知子(おのざわ・みちこ)
1984 年兵庫県神戸市出身。大阪大学大学院工学研究科地球総合工学建築工学コース修了。建築事 務所などを経て 2011 年 6 月-2015 年 3 月東北大学大学院の社会人・大学院生向け人材育成プログラ ム「せんだいスクール・オブ・デザイン」研究員。現在、フリーランスで表現者として、建築系出 版物の企画・編集、造本デザイン、作品の制作などを行っている。特に「せんだいスクール・オブ・ デザイン」ではユニークな装幀を持つ紙媒体として製作された文化批評誌『S-meme(エスミー ム)』製作の講義アシスタントを務め、多人数の協働による雑誌制作プロセスの組み立て、デザ インアイデアのとりまとめを通して紙のメディアが持つ可能性について強い関心を持ち、製本部で は常識にとらわれない紙メディアでのアピールのアイデアを探求している。
菊地充洋(きくち・みつひろ)
1979 年、仙台市生まれ。塩釜高等技術専門校情報通信技術科修了。有限会社菊信紙工所勤務。東 北大学大学院が実施した教育プログラム「せんだいスクール・オブ・デザイン」を修了し、生業 である製本業やその周辺のシルクスクリーン印刷の可能性を、地元のクリエイターたちと一緒に より楽しめる方法や場所を開拓していく必要や楽しさを感じ、2016 年 2 月より DIY print studio 「analog」代表責任者としてクリエイター、そうでない人々にも開かれたものづくりの場所を提 供している。
根 朋子(こん・ともこ)
1984 年生まれ。グラフィックデザイナー。東北芸術工科大学デザイン工学部グラフィックコース 卒業後、デザイン事務所を経て、フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動中。 広告・ 商品パッケージ・CI 計画・パッケージやパンフレットなどのグラフィックデザインと共に、イラス トレーションの仕事も行う。芸術と製本を組み合わせたワークショップを通じ、製本の分野への 興味関心を持つ。2015 年より製本部に所属し、製本や印刷が生む新しい可能性と広がりを探して いる。デザインやコミュニケーションを交えながら、分野やジャンルを限定せず幅広く活動中。 せんだいメディアテーク内 活版印刷研究会所属。
冨田小緒里(とみた・さおり)
1988 年新潟県新潟市生まれ。千葉大学大学院教育学研究科美術教育専攻修了。文化事業に携わる 傍ら、製本部メンバーとして活動。本やノートといった紙媒体に対する常識を超え、その概念が拡 張されるような実験的な試みに興味を持っている。また、専門性を持った人々の集団が協働作業 をしながらクリエイティブなものをいかに制作していけるかという協働の形に興味を持っている
※メンバーのプロフィールは開催時(2016年4月)当時のものです。
ゲストが選定・六限のブックトラック
イベントレポート
イベントの様子を記録したDVDを図書館でご覧いただけます。
これまでの六限の図書館
- Vol.25 MYU Cinema Day
- Vol.24 アニオタ目線の建築入門——千葉光さん(一級建築士/NoMaDoS)に聞く
- Vol.23 ワインは知識もおいしいの?—『ワインの教科書』金内誠教授に聞く—
- Vol.22 上映と対話『言語の向こうにあるもの』
- Vol.21 考えて書く、書いて考える—レポート執筆の基本と実践—
- Vol.20 シラバスに載っていない参考図書 2020年版
- Vol.19 MYU Cinema Days
- Vol.18 障害を,世界を新しく捉え直す視点として考える
- Vol.17 シラバスに載っていない参考図書
- Vol.16 つぶさに見つめる―写真家・大西暢夫の仕事 『ぶたにく―食べることは生きること』
- Vol.15 つぶさに見つめる―写真家・大西暢夫の仕事『ひとりひとりの人―精神科病棟17年の記録』
- Vol.14 《未来》を掘りおこせ—若林恵氏(『WIRED』元編集長/ライター)をむかえて
- Vol.13 上映会と対話 『Graphic Means: A History of Graphic Design Production』
- Vol.12 書体をつくるということ ―鳥海修氏(書体設計士)をむかえて
- Vol.11 本から人を知る ― 新任教員が選ぶ“六限のブックトラック”
- Vol.10 いかに私たちはコミュニケーションをやりとげるのか? ― 人間行動学者・細馬宏通氏をむかえて
- Vol.9 上映会と対話 『パンク・シンドローム』
- Vol.8 上映会と対話 『食の選択』
- Vol.7 ワークショップ 『Super Collectable Notes 製本部のノート屋さん』
- Vol.6 上映会と対話「ある精肉店のはなし」
- Vol.5 上映会と対話「ある精肉店のはなし」
- Vol.4 食品表示について学ぼう ― 猪股照美氏をむかえて
- Vol.3 「ケアをひらく」をひもとく ― 白石正明氏(編集者)をむかえて
- Vol.2 世界のクリエイターとともにつくる ― 室市栄二氏(デザイン・ディレクター)をむかえて
- Vol.1 映像で伝える仕事 ― 高平大輔氏(ディレクター)をむかえて