六限のブックトラック
シラバスに載っていない参考図書(2020年版) その2
六限の図書館Vol.20では,『シラバスに載っていない参考図書 2020年版』と題して,新入生のためのブックガイドをつくりました。3つのテーマでおすすめの図書を紹介しています。次は,「いま学生なら読んでおきたい本」。推薦者のコメントつきです。※推薦者の所属は,2020年4月時点のものです。
いま学生なら読んでおきたい本
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本
梅田卓夫、清水良典、服部左右一、松川由博(編)「高校生のための批評入門」
この本のはじめには,「『私』を,世界の中に考える主体として置くこと」という言葉がある。私は,この言葉に惹かれて,読まざるを得なくなってしまった。同じような人は,いないだろうか。[有川周志|2019年度ディスカバリーコモンズ学生運営委員]
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本
アイザック・アシモフ「黒後家蜘蛛の会1-5(新版)」
小説は推理物しか読まない。なかでも知的で品のある古典的なものが好みだ。アシモフといえばSF作家のイメージが強いが,この連作推理短編集は秀逸。本格推理ファンなら読んで損はない。いや,出会っていなければむしろ悲劇だ。そうでしょう,ヘンリー。 [安藤美保|大和キャンパス図書館司書]
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本
苅谷剛彦「学校って何だろう—教育の社会学入門 」
養護教諭の教育課程で読んだ。中高生のときに一度は疑問に感じたことがある「制服はなぜあるのか?」などの疑問などに対する答えが載っている本で,今これに出会うことができて良かったと思う。 [遠藤梨紗|2019年度ディスカバリーコモンズ学生運営委員]
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本
日本ドリームプロジェクト(編)「僕が旅に出る理由」
世界を旅した大学生100人がつくった本。旅の理由も内容も様々だが,そこで得られた出会いや経験はとても羨ましく思える。海外への憧れはあったものの学生の時には度胸がなく実行できなかった自分へ読ませたい。 [加藤ひろ美|大和キャンパス図書館司書]
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本
司馬遼太郎「竜馬がゆく 」
司馬遼太郎の作品で,現在の司馬遼太郎像はこのイメージである。皆さん同じ世代に江戸へ留学する機会を得,様々な人との出会いや経験から自分の進む道をも即していく様子が描かれている。学生のうちに是非読んでいただきたい一冊。 [金内誠|食産業学群教授]
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本
デイヴィッド・S.キダー「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」
欧米を中心とした7分野(歴史・文学・芸術・科学・音楽・哲学・宗教)を曜日別に解説。読んだだけでは身につきませんが,深く知るためのきっかけになるはず。毎日1ページを継続する力も身につきます。[佐藤亜佑美|太白キャンパス図書館司書]
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本
岸見一郎、古賀史健「嫌われる勇気」
自分の人生が大変なのは,親が厳しいから?一人っ子だから?A型だから?心理学やのアドラーは,自分の人生は自分の責任だけで選択しなければならないと言います。過去は関係ない。自分がどの道を選ぶか,です。[末永仁美|2019年度ディスカバリーコモンズ学生委員]
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本
エーリッヒ・フロム「ユダヤ教の人間観:旧約聖書を読む(現代思想選4)」
絆は大切ですが,絆から解放されることも大切かもしれません。そのうえで新たな絆を結んでみましょう(同じ人や新しい人と)。でも,それには少し勇気が必要かもしれません。そんなときにお薦めの本です。新訳もあります。[菅原謙|基盤教育群准教授]
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本
養老孟司「バカの壁」
「絶対に」と言われると特にないのですが,学生時代にこんな本も読んでみては?という気持ちで選びました。自分とは違う考え方や生き方にたくさん触れられるといいなと思います。 [鈴木裕子|太白キャンパス図書館司書]
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本
酒井仙吉「どうなる?どうする? 日本の食卓 ―田んぼとウシが日本を救う―」
当たり前に手に入る食材は,今後も当たり前に手に入るの? お店に行けば毎日綺麗に並んでいる日本。さて,実際の所どうなの? 食べる事は生きる事。生きる事は食べる事。今後も変わらず食べて生きていけるのか? [須田義人|食産業学群教授]
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本
森見登美彦「新釈 走れメロス 他4編」
京都を舞台にした「走れメロス」他4作品を新解釈した短編集。元のお話を読むと一層楽しめます。元の話を先に読むか後に読むかはお好みで。私は先に読みました。[須藤あすか|太白キャンパス図書館司書]
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本
ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ「選ばれる女におなりなさい:デヴィ夫人の婚活論」
メディアで活躍しているデヴィ夫人。インドネシアの初代大統領スカルノ氏,大統領夫人になれたストーリーが知りたくて,この本を手にした。学生なら婚活より就活であろうが,世界で活躍するデヴィ夫人のレディの心得30項目を読む価値あり。[髙橋喜美|大和キャンパス図書館司書]
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本
日本建築学会(編)「建築フィールドワークの系譜」
本書は,世界各地の都市や集落の調査を長年続けられている研究室のテーマや調査スタイルを丁寧に教えてくれる秘伝書のような本である。都市や集落に対峙する多様な視点を提供してくれる楽しい1冊である。[友渕貴之|事業構想学群助教]
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本
ブレイディみかこ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」
イギリスの貧富の差や差別,アイデンティティー等が著者とハーフであるその子供の日常を通して語られます。そして,それはフィルターとなって日本の現実も投影します。ユーモアある語りも魅力の一つです。 [土井結香|2019年度ディスカバリー・コモンズ学生運営委員/保健師]
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本
カル・ニューポート「デジタル・ミニマリスト」
テクノロジー批判では無くそれらを上手く使いこなす為の考え方が述べられています。私が学生時代を過ごした2010年代はSNS全盛期でしたが,これを読んでいたらもっと充実した学生生活だったのでは?![納富洸司|卒業生/ヤマハ株式会社]
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本
黒田龍彦「緒方貞子という生き方」
緒方貞子さんは,女性で国連公使第1号,国連連合児童基金や国連難民高等弁務官,国際協力機構理事長などを務め,世界の人々の平和と健康維持に奔走しました。私の憧れる緒方さんの人生に触れてみてください。[松永早苗 |看護学研究科博士後期課程研究生]
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本
瀧本哲史「ミライの授業」
未来をつくることができるあなたたちへのメッセージ。今,あなたたちは世界を変える魔法(=学問)を学んでいる。自分が感じる違和感を見失うな。新しいものは違和感から生まれる。[森本素子|食産業学群教授]
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本
アン・ルーニー「自分の頭で考えたい人のための15分間哲学教室」
様々な哲学の考え方を読みやすくまとめてあります。あなたのどの部分が「あなた」なのか?どんな人生を送るのかは運命付けられているのか? など,考え出せば止まらない頭の中の小宇宙(?)に繰り出してみませんか。[山本知宙|2019年度ディスカバリーコモンズ学生委員]
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本
内田篤人「僕は自分が見たことしか信じない」
目立つことが苦手で,シャイな内田選手が‟先生“として子どもたちにメッセージを送る。いつも自分の言葉で話すことを心がけている彼の思いは,ゴールネットに吸い込まれていくボールのように真っすぐ届く。 [渡辺美恵子 |大和キャンパス図書館司書]